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LTV向上施策とは?利益を最大化する戦略と実行のポイントを解説
LTV(顧客生涯価値)は、1人の顧客が生涯を通じて企業にもたらす利益の合計を表す指標です。顧客獲得コストが高騰する中、LTVの最大化はマーケティング戦略や事業設計においてますます重要性を増しています。
特にBtoBや高単価商材を扱う企業においては、新規顧客の獲得に注力するだけでなく、既存顧客との関係性を深めることによるLTV向上施策が、持続的成長の鍵となります。
本記事では、LTVの基本的な考え方から具体的な向上施策、弊社Oz link(オズ・リンク)が実践する戦略的アプローチまでを解説します。
Contents
LTV(顧客生涯価値)とは何か?基本の考え方と重要性
LTVとは「Life Time Value(顧客生涯価値)」の略称で、1人の顧客が取引期間を通じて自社にもたらす総利益を指します。LTVは単なるマーケティング用語ではなく、ビジネス全体の持続的成長に深く関わる概念です。
以下では、LTVの計算方法やその意義、そしてなぜ今、LTV向上が求められているのかを整理します。
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LTVの定義と計算方法
LTVの基本的な計算式は以下の通りです。
たとえば、1回の取引で5万円の商品を年3回購入し、5年間継続する顧客がいた場合、そのLTVは5万円 × 3回 × 5年=75万円となります。
なお、より実務的には以下のようにコストを加味して「粗利ベース」で計算するケースもあります。
このように、LTVは売上だけでなく利益視点でも重要な指標であり、事業の収益性を評価するうえで欠かせないのです。
なぜLTV向上が企業成長に欠かせないのか
近年、多くの企業が新規顧客獲得のコスト増に直面しています。広告単価の上昇、競合の増加、情報過多による比較行動の複雑化などにより、「1人の顧客を獲得するためのコスト(CAC)」が上がり続けているのです。
そのため、一度獲得した顧客との関係性を深め、繰り返し購入してもらうことでLTVを高めることが、利益の最大化と安定化につながります。
特にサブスクリプション型モデルやリピート性の高い商材を扱うビジネスでは、LTVの高さがビジネスモデルの健全性そのものを左右するのです。
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新規獲得偏重からLTV視点に切り替える意義
従来は「広告費を投下して新規を集める」ことがマーケティングの主流でしたが、現代は既存顧客の維持と活用によって成長を図る時代に変化しています。
これは単にコストの問題だけでなく、顧客との信頼関係やブランド価値の積み重ねによって、長期的に支持される企業へと進化するための視点転換でもあります。新規獲得とLTV向上の両輪が揃ってこそ、事業は「収益性」と「持続性」を両立できるのです。
LTV向上施策の全体設計と3つのアプローチ

LTV向上のために必要なのは、単発の施策を打ち続けることではありません。重要なのは、LTVという成果に向けて、顧客との接点全体を設計することです。特にBtoBや継続購入が前提となるビジネスにおいては、点ではなく「線と面」でのアプローチが求められます。
ここでは、LTV向上に向けた全体像を捉えるうえで重要な3つの視点を紹介します。
短期 vs 中長期のLTV向上施策の違い
LTV向上の施策には、「短期的に成果が見えやすいもの」と「中長期的に効果が蓄積するもの」があります。
■短期施策の例
・アップセル・クロスセルによる単価向上
・キャンペーンによる再購入の促進
・解約防止の即時対応
■中長期施策の例
・ブランドロイヤリティ(ロイヤルティ)の醸成
・顧客エンゲージメント向上のための体験設計
・顧客との定期的なフィードバックループ
どちらかに偏るのではなく、成果が見える短期施策を打ちつつ、中長期でのLTV最大化を目指すバランス設計が重要です。
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顧客接点ごとに考える施策マップ
LTVを向上させるには、顧客の体験全体=カスタマージャーニー全体における接点ごとでの最適化が欠かせません。代表的な接点は次の通りです。
■認知・興味フェーズ:期待を超える第一印象、インサイトに響く訴求設計
■購入・導入フェーズ:スムーズな購入体験、安心感のあるオンボーディング
■利用・定着フェーズ:継続使用のための支援・教育・サポート体制
■再購入・紹介フェーズ:リテンション施策、顧客のファン化・紹介促進
各フェーズでの接点を強化することで、LTVの「購買単価」「頻度」「継続期間」すべてにポジティブな影響を与えることができます。
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顧客セグメント別(ロイヤル・ライト・休眠)アプローチ
すべての顧客に同じ施策を当てはめるのではなく、LTV向上のためには顧客ごとの温度感やステージに応じたセグメント戦略が必要です。
■ロイヤル顧客:リファラル施策やVIP向け体験でLTVの最大化
■ライト顧客:再購入を促す情報提供やエントリープランの整備
■休眠顧客:休眠理由を把握した上での再アプローチやインセンティブ設計
このように、セグメントごとに最適な打ち手を用意することが、限られたリソースで最大の成果を出す鍵となります。
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具体的なLTV向上施策一覧(接点別)
LTV向上を図るには、顧客との各接点において「どんな体験を提供するか」が極めて重要です。
以下では、LTVに影響を与える3つの主なフェーズ――「購入前」「購入時」「購入後」のタイミングに分けて、具体的な施策を紹介します。
購入前:ターゲット精度向上・インサイト訴求・価格設計
LTVを最大化するには、最初から「長く価値を感じてもらえる顧客」を集めることが基本です。購入前のフェーズでは、以下の施策が効果的です。
■インサイトに基づいた訴求設計:表面的な機能訴求ではなく、課題や感情に刺さるコピー・コンテンツを展開
■価格設計の最適化:顧客のLTVを見越したプライシング(定額制/段階制/初回無料など)
この段階では、そもそもLTVが高くなりやすい属性の顧客に選ばれるための入口づくりが最も重要です。
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購入時:アップセル・クロスセル・初回体験最適化
購買の瞬間は、単価を高め、今後の関係性の基盤をつくる絶好の機会でもあります。
■バンドル販売・定期購入への誘導:継続利用前提の提案で、LTVの継続性を確保
■初回体験の最適化:申込〜利用開始までのUXを磨き、「このブランドは信頼できる」と感じてもらう
このタイミングでつまずくと、継続意欲が低下し、LTVは伸びません。逆に、初回満足度が高いと継続率や再購入率は大きく向上します。
購入後:リピート施策・コミュニティ形成・解約防止
購入後の施策は、継続購入・アップグレード・紹介といった「LTVの核心部分」を担います。
■コミュニティ形成:ユーザーイベント・SNSグループなどで感情的ロイヤルティを醸成
■解約防止施策:継続率の分岐点(3回目、6ヶ月など)でのサポートやインセンティブ提供
特にBtoBでは、「解約の予兆」を早期に把握し、オンボーディング・カスタマーサクセス・サポート体制で未然に対処することがLTV維持の鍵となります。
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Oz linkが提案するLTV最大化戦略の特徴

LTVを向上させるには、部分的な施策ではなく、戦略設計から実行・改善までを一貫して捉える思考が不可欠です。Oz linkでは、マーケティングの視点に基づいた実践的なLTV向上支援を行っています。
ここでは、その独自性のあるアプローチの中核を3つご紹介します。
顧客理解を深める「WHO/WHAT/RTB」戦略設計
Oz linkでは、LTV向上の出発点として顧客戦略の解像度を徹底的に高めることを重視しています。その際に活用しているのが以下の3軸です。
■WHAT(何を):提供価値を、機能ではなく「ベネフィット(顧客にとっての意味)」として言語化
■RTB(なぜ信じられるか):ブランドがその価値を提供できる根拠を、ストーリーとファクトで構築
この設計により、短期的なLTV最大化ではなく、長期的な信頼関係の構築を起点とするマーケティング戦略が可能になります。
CEP(Category Entry Point)とリピート導線の設計
Oz linkが提案するもう一つの視点が、行動文脈からブランドを想起させる「CEP(カテゴリ・エントリー・ポイント)」の設計です。
たとえば、以下のような顧客行動からのアプローチが考えられます。
■「退勤後に気分をリセットしたいときの日本酒」
■「新年度の業務効率化を考える人事担当者に響くSaaS」
このように、生活やビジネスのリアルな文脈に対してブランドを結びつけることで、再購入や紹介といったLTVを高める行動を自然に促進します。
Oz linkでは、このCEPを複数設計し、LTVを構成する「購入頻度」「継続年数」「単価」のすべてにアプローチできる仕組みづくりを支援しています。
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『カテゴリーエントリーポイント(CEP)とは?ブランドが“想起される仕組み”をつくるマーケティング戦略を解説』
戦略から実行、改善までのPDCA型支援体制
施策の精度が高くても、実行段階で止まってしまえばLTVは上がりません。
Oz linkは、【戦略 → 施策の実行 → 改善】までをワンストップで支援する体制を整えています。
■実行:LP・広告・オンボーディングなど各接点での具体施策を提供
■改善:KPI設計・効果測定・改善ミーティングによるPDCAの実行
これにより、「やりっぱなしの施策」で終わらせず、継続的にLTVを引き上げる運用基盤をクライアントと共に築いています。
LTV向上の成果を可視化するための指標とツール
LTV向上のための施策を実行するだけでなく、その成果を定量的に可視化し、継続的に改善していく仕組みが必要です。正しく測定し、評価・分析できる環境があってはじめて、「LTVを伸ばす施策とは何か?」の答えが見えてきます。
以下では、LTV可視化に必要な3つの視点を紹介します。
KPI設計と因数分解の考え方
LTVは「顧客単価 × 購入頻度 × 継続期間」で構成されるため、この3要素を分解してKPIとして設定することが第一歩です。
たとえば、以下の点に着目できます。
■購入頻度:月間リピート率/再購入までの日数
■継続期間:解約率/休眠化までの期間
さらに、これらのKPIに対する施策と影響度をマッピングすることで、どの要素にテコ入れすべきかが明確になります。Oz linkでは、こうした因果構造の整理から支援することで、ブレのない戦略設計を実現しています。
活用される代表的なLTV分析ツール
LTVを分析するための代表的なツールには以下のようなものがあります。
■Mixpanel・Amplitude:ユーザーごとの行動履歴を軸にLTVを可視化
■CRM/MAツール(Salesforce、HubSpotなど):セグメント別LTVやコンバージョンプロセスをトラッキング
特にBtoB領域では、SFAやCRMと連携してLTVを「案件単位」「顧客区分別」に見える化することが有効です。これにより、施策ごとのROI判断や次のアクションの意思決定がスムーズになります。
定量・定性を掛け合わせた評価体制
LTVは数式で測れる指標である一方、顧客の「感情」や「満足度」といった定性的な要素も強く影響します。そのため、以下のような定性データも併用するのが理想です。
■カスタマーインタビュー・レビュー分析
■問い合わせ・クレーム内容の分類分析
Oz linkでは、数値だけでなく「なぜその結果になったのか?」という文脈を把握するための定性分析を取り入れ、LTV向上施策の質的改善を行っています。
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『RTB(Reason to Believe)とは?マーケティングで信頼を得るための必須要素を解説』
まとめ|LTV向上施策を通じて、利益とブランド価値を最大化しよう

LTV(顧客生涯価値)は、企業の利益構造と持続的成長を左右する非常に重要な指標です。ただし、それを高めるには単発的な施策ではなく、顧客の行動文脈や体験全体を見据えた「設計された取り組み」が必要です。
特に、次の3点がLTV向上の鍵となります。
■顧客の生活や意思決定の中に入り込むCEP(Category Entry Point)視点
■施策の可vis化・改善まで一気通貫で支援するPDCA体制
これらを継続的に実践することで、LTVは“偶然の結果”ではなく“戦略的に高められる指標”となり、収益性と顧客ロイヤルティの両立が可能になります。
本記事では、LTVの定義や意義から、接点別の具体施策、セグメントごとのアプローチについて体系的にご紹介しました。
Oz linkでは、顧客理解から設計、施策実行、改善体制まで一貫してご支援しています。LTV向上に取り組みたい方、自社に最適な顧客戦略を設計したい方は、お気軽にご相談ください。
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『【2026年版】デジタルマーケティングコンサルならOz link|戦略設計から実行・改善まで一気通貫で支援』
『マーケティング支援とは?支援内容・会社の種類・選び方をわかりやすく解説』
『マーケティングの4Pとは?意味・4Cとの違い・事例・活用方までわかりやすく解説』
『【すぐに実践できる】ターゲット設定の重要性と効果的なユーザーターゲティング手法』
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『マーケティング支援とは?支援内容・会社の種類・選び方をわかりやすく解説』
『集客とマーケティングの違いとは?成果を出すための戦略設計と実践ステップ』
『マーケティングプロセスを理解すれば売れる仕組みがつくれる|全体設計ガイド』
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この記事を書いた人
Oz link 編集部
デジタル戦略を中心にクライアントを成功へ導くマーケティングコンサルティングエージェンシー株式会社Oz link(オズ・リンク)。顧客起点の科学的マーケティングを一気通貫で支援することで、企業の持続的な成長を実現します。ブランディングやマーケティング全般、プロモーションや営業活動における課題解決をサポートします。まずはお気軽にご相談ください。
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