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BtoBマーケティングの課題とは?成果が出ない原因と解決の設計ステップ
BtoBマーケティングに取り組んでいるものの、思うように成果が出ない。リードはあるのに受注につながらない。施策を増やしているのに売上が伸びない——そのような課題を感じていませんか。
BtoBは意思決定者が複数存在し、検討期間も長いため、施策単位の改善だけでは成果に直結しにくい特性があります。多くの場合、問題は“施策不足”ではなく“設計不足”にあります。
本記事では、BtoB企業が抱えやすいマーケティング課題を整理し、その原因と解決のための設計ステップを解説します。自社の課題を構造的に見直すヒントとしてご活用ください。
Contents
BtoBマーケティングが難しい理由
BtoBマーケティングが難しく感じられるのは、担当者の努力不足ではありません。BtoB特有の購買構造そのものが、成果の出方を複雑にしています。
まずは前提として、つまずきやすいポイントを整理します。
意思決定プロセスが長く、途中で失速しやすい
BtoBの購買は、比較・検討・社内合意のプロセスが長くなりがちです。検討期間が伸びるほど、情報の優先度が変わったり、担当者が入れ替わったりして、商談が自然消滅するリスクも高まります。
関係者が多く、「刺さる理由」を一つに絞れない
現場、上長、経営、情報システム、購買など、関与者が増えるほど評価軸は増えます。機能や価格だけでは合意が取れず、「なぜ今この選択が妥当なのか」を説明できる設計が求められます。
短期の数字だけ追うと、施策が分断しやすい
リード数やCPAだけを追うと、チャネルごとに最適化が進み、全体として一貫性が失われがちです。結果として、集客はできても受注につながらない、営業に引き渡しても温度感が合わない、といったズレが起こります。
BtoB企業が抱えやすい代表的なマーケティング課題
では、具体的にBtoB企業ではどのようなマーケティング課題が生まれやすいのでしょうか。現場でよく見られる代表的なパターンを整理します。
リードは獲得できているが、受注につながらない
広告やホワイトペーパー施策でリードは増えているものの、商談化率や受注率が伸びないケースです。
数はあるが質が伴っていない、あるいは営業への引き渡し設計が曖昧になっていることが原因として考えられます。
ターゲットが曖昧で、メッセージが刺さらない
「幅広い企業に届けたい」という発想から、誰に向けた提案なのかがぼやけてしまうケースです。結果として、Webサイトやコンテンツの訴求が抽象的になり、比較検討の土俵にすら上がれません。
施策が増え続け、全体像が見えなくなる
SEO、広告、SNS、ウェビナーなど施策は増えているものの、全体の戦略と結びついていない状態です。
チャネルごとの最適化に偏り、「なぜこの施策をやるのか」という目的が不明確になってしまいます。
営業とマーケティングが分断している
マーケティングはリード数を追い、営業は受注を追う。目標や評価指標が分断されることで、互いに責任の押し付け合いが起こるケースもあります。結果として、顧客体験が一貫せず、機会損失が生まれます。
KPIが短期視点に偏っている
CPAやクリック数など短期指標ばかりを追うと、中長期のブランド認知や検討醸成が軽視されがちです。BtoBでは特に、検討期間を見据えた設計が欠かせません。
■あわせて読む
『 KPI設計とは?マーケティング成果を生み出す実践フレームを解説』
なぜBtoBマーケティング課題は解決しないのか
前述した課題は、多くの企業で共通して見られるものです。しかし、施策を増やしても改善しないケースが少なくありません。その背景には、より根本的な原因が存在します。
原因1:戦略設計が曖昧なまま施策に入っている
ターゲットや提供価値が明確にならないまま、広告やコンテンツ制作に着手してしまうと、施策は点で終わります。全体の方向性が定まっていないため、成果が出ても再現性がありません。
原因2:顧客理解が表面的にとどまっている
業種や企業規模といった属性情報だけでターゲットを定義すると、本質的な課題や意思決定の背景を捉えきれません。結果として、刺さるメッセージを設計できず、比較の対象に埋もれてしまいます。
原因3:KPIが最終成果と連動していない
リード数やクリック数などの中間指標だけを追うと、最終的な売上や受注とのつながりが見えなくなります。どの指標がどの成果につながるのか、構造的に整理されていないことがボトルネックになります。
原因4:ブランド設計が抜け落ちている
機能や価格の訴求に偏り、「なぜ自社を選ぶのか」という理由が設計されていない場合、価格競争に陥りやすくなります。BtoBであっても、信頼や共感といったブランド要素は意思決定に大きく影響します。
これらに共通しているのは、施策の問題ではなく「設計」の問題であるという点です。以下では、BtoBマーケティング課題を解決するための具体的な設計ステップを解説します。
BtoBマーケティング課題を解決する設計ステップ
BtoBマーケティングの課題は、施策の不足ではなく「設計の不足」から生まれます。特に多くの企業で見落とされがちなのが、ブランド設計の不在です。
弊社Oz link(株式会社オズ・リンク)では、WHO・WHAT・RTBを起点に戦略を設計し、ゴール設定からHOW(実行・改善)まで一気通貫で構築します。

※マーケティングコンサルタント株式会社Oz link「マーケティング戦略と施策の立案」より
Step1:ターゲットの再定義(WHO)
まずは「誰に届けるのか」を明確にします。
業種や企業規模だけでなく、どのような課題を抱え、どのタイミングで情報収集を始めるのかまで具体化します。意思決定プロセスや関与者を整理することで、戦略の土台が定まるのです。
Step2:提供価値を定義する(WHAT)
次に、「何を提供するのか」を明確にします。
機能やスペックではなく、「顧客にどのような変化をもたらすのか」というベネフィットを言語化します。ここが曖昧なままでは、どの施策も一貫性を持てません。
Step3:信頼の根拠を設計する(RTB)
提供価値を提示するだけでは、選ばれる理由にはなりません。なぜその価値を実現できるのか、どの実績・データ・独自メソッドが裏付けとなるのかを整理します。
WHAT(価値)とRTB(信頼の根拠)が揃うことで、初めてブランド設計が成立します。
■あわせて読む
『RTB(Reason to Believe)とは?マーケティングで信頼を得るための必須要素を解説』
Step4:戦略ゴールを明確化する
WHO・WHAT・RTBが定まったら、目的・ゴール・現在地を整理します。
市場環境と自社の立ち位置を踏まえ、どの指標をどこまで伸ばすのかを定量的に設計します。
Step5:HOW設計(戦略立案から実行・改善まで)
最後に、成果を生み出すHOWを設計します。
HOWとは単なる施策選定ではありません。Webサイト、広告、コンテンツ、営業連携などの接点を含め、戦略立案から実行、改善までを一貫して設計します。
部署や外部パートナー間で情報が分断されると、施策はバラバラになります。顧客起点のブランド設計を軸にPDCAを回し続けることで、再現性のある成果へとつなげるのです。
BtoBマーケティング設計の全体構造
BtoBマーケティングの課題は、個別施策の問題ではなく、設計要素の分断から生まれます。全体像を整理すると、構造は次のようになります。
↓
WHAT(どんな価値を)
↓
RTB(なぜ信じられるのか)
↓
HOW(どう届け、どう改善するか)
この順番が崩れると、マーケティングは機能しません。
設計要素とよくある症状の関係
・曖昧だと起こること:メッセージが刺さらない/リードの質が低い
・曖昧だと起こること:価格競争に陥る/差別化できない
・不足すると起こること:比較検討で負ける/意思決定が進まない
・分断すると起こること:施策がバラバラになる/再現性がない
なぜこの順番が重要なのか
HOW(施策)から考えてしまうと、「広告を増やす」「コンテンツを増やす」といった打ち手中心の議論になります。しかし、WHO・WHAT・RTBが整理されていなければ、どの施策も成果につながりません。
BtoBマーケティングの本質は、「誰に、どんな価値を、なぜ信じてもらい、どう届けるか」を一貫して設計することにあるのです。
BtoBマーケティング課題を設計で解決した事例
ここでは、Oz linkが実際に設計から見直すことで成果を改善したBtoB企業の事例を紹介します。
株式会社アプリラボ|店舗管理ソフト「K1くん」
飲食店向けPOSレジ付き店舗管理システムを提供する株式会社アプリラボ様では、社長主導で案件を獲得する属人的な営業体制から脱却し、継続的にリードを創出できる仕組みづくりが課題でした。
Problem:施策以前に、戦略が定まっていなかった
初めてのデジタルマーケティングに取り組む中で、
・どの数字を追うべきか
・どこに予算を配分すべきか
が不明確な状態でした。結果として、リード獲得と受注が結びつかない構造になっていました。
Solution:WHO・WHAT・RTBを再設計
まず、ターゲット(WHO)を再定義。飲食店の中でも、どの規模・どの課題を持つ層に絞るべきかを明確化しました。
次に、提供価値(WHAT)を再整理。単なる「POS機能」ではなく、「店舗経営を効率化し、売上管理を可視化できる存在」として再定義しました。
さらに、RTBを設計。機能の具体性や導入実績、データに基づく運用改善の仕組みを整理し、「なぜK1くんなのか」という信頼の根拠を明確にしました。
その上で、KGI・KPIから逆算したゴール設計を行い、Webサイト制作、広告バナー制作、Google/Yahoo/Meta広告運用までを一貫して設計・実行しました。

【Oz link事例:株式会社アプリラボ様「K1くん」詳細を見る】
Result:設計を起点に成果が改善
・月間問い合わせ件数10倍
・商談率 0% → 50%に改善
単に広告を改善したのではなく、「誰に、どんな価値を、なぜ信じてもらい、どう届けるか」を設計したことが成果につながりました。
こちらの事例は、「施策の強化」ではなく「設計の再構築」によって、BtoBマーケティング課題が改善された例と言えます。
BtoBマーケティングについてよくある質問(FAQ)
ここまで、BtoBマーケティングの課題とその構造的な原因、そして解決の設計ステップを解説してきました。
最後に、現場でよく寄せられる疑問を挙げます。自社の状況と照らし合わせながらご確認ください。
Q. BtoBマーケティングの最大の課題は何ですか?
A.最も多い課題は、施策が分断されていることです。リード獲得はできていても受注につながらない、営業と連携していないなど、構造的な設計不足がボトルネックになるケースが多く見られます。
Q. BtoBとBtoCのマーケティング課題はどう違いますか?
A.BtoBは意思決定者が複数存在し、検討期間が長いことが特徴です。そのため、短期の施策最適化だけでは成果が出にくく、ブランド設計や信頼構築(RTB)の重要性が高まります。
Q. リードはあるのに受注につながらないのはなぜですか?
A.ターゲット定義(WHO)や提供価値(WHAT)が曖昧なまま集客している可能性があります。加えて、営業との連携設計や評価指標(KPI)が最終成果と結びついていないことも原因として考えられます。
Q. BtoBマーケティングの課題を整理する方法はありますか?
A.「誰に(WHO)」「どんな価値を(WHAT)」「なぜ信じてもらえるか(RTB)」「どう届けるか(HOW)」の4要素で整理すると、課題の所在が明確になります。施策単位ではなく構造単位で見直すことが重要です。
Q. マーケティングコンサルはどのタイミングで検討すべきですか?
A.施策を増やしても成果が伸びない場合や、社内で戦略設計の議論ができていない場合は検討のタイミングです。特に、属人的な営業体制から脱却したい企業には、設計からの見直しが有効です。
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『BtoBマーケティングコンサルとは?支援内容・選び方・成功のポイントを徹底解説』
Q. BtoBマーケティングでRTBは本当に必要ですか?
A.必要です。BtoBでは合理的な意思決定が行われるため、「なぜその企業を選ぶべきか」という根拠が不可欠です。実績、データ、専門性、独自メソッドなどを明確にすることで、比較検討で優位に立つことができます。
BtoBマーケティング課題の本質は「設計」にある
BtoBマーケティングの課題は、リード不足や施策不足だけが原因ではありません。多くの場合、問題は「誰に・何を・なぜ・どう届けるか」が一貫して設計されていないことにあります。
ターゲット(WHO)を明確にし、提供価値(WHAT)を定義し、その信頼の根拠(RTB)を整理する。そして、ゴールから逆算したHOWを一気通貫で設計する。この構造が整ってはじめて、施策は成果へとつながります。
施策を増やす前に、まず設計を見直す。それが、BtoBマーケティング課題を根本から解決する第一歩です。
もし自社のマーケティング課題を構造的に整理したい、戦略から実行まで一貫して見直したいとお考えでしたら、ぜひ一度ご相談ください。現状の課題を可視化し、成果につながる設計からご支援いたします。
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『【2026年版】デジタルマーケティングコンサルならOz link|戦略設計から実行・改善まで一気通貫で支援』
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この記事を書いた人
Oz link 編集部
デジタル戦略を中心にクライアントを成功へ導くマーケティングコンサルティングエージェンシー株式会社Oz link(オズ・リンク)。顧客起点の科学的マーケティングを一気通貫で支援することで、企業の持続的な成長を実現します。ブランディングやマーケティング全般、プロモーションや営業活動における課題解決をサポートします。まずはお気軽にご相談ください。
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