Oz link

knowledge ナレッジ

新卒採用の戦略設計とは?マーケティング視点で成果を出すための5つのステップ

新卒採用の戦略設計とは?

近年、多くの企業が「新卒採用がうまくいかない」「質の高い学生と出会えない」といった悩みを抱えており、その原因の多くは、採用活動が属人的・場当たり的に進められ、戦略性に欠けていることにあります。

本当に成果を出す新卒採用には、単なる「母集団集め」や「説明会の工夫」ではなく、採用全体を“設計”する視点が不可欠です。誰に、どんな価値を提供し、どのように接点を持ち、どう動機づけていくのか――これらを戦略的に構築することで、採用活動は大きく変わります。

そこで本記事では、新卒採用の成果を最大化するために必要な「戦略設計」の考え方と具体的な5ステップを解説。

あわせて、戦略から実行・改善まで一気通貫で支援する弊社Oz link(株式会社オズ・リンク)の支援スタイルについてもご紹介します。

【新卒採用に関するご相談・お問い合わせはこちら】

新卒採用の成功に『戦略設計』が不可欠な理由

新卒採用では、求人を出せば応募が集まるという時代は終わりを迎えています。

多くの企業がリクルーターの個人技や過去の経験に頼った採用活動を行っていますが、これでは優秀な学生(求職者)を安定的に獲得することは困難です。新卒採用において成果を出すには、全体の戦略を設計し、「誰に・何を・どう伝え、どう選考・入社へと導くか」を明確にすることが必要です。

以下では、なぜ戦略設計が重要なのかを3つの観点から整理していきます。

なぜ新卒採用はうまくいかないのか?

新卒採用がうまくいかない原因は、単なる「学生の質が低い」「エントリー数が少ない」といった表面的な問題ではありません。

本質的には、採用活動の全体像が設計されておらず、施策が場当たり的に行われていることにあります。

たとえば、

 ・ ターゲット像が曖昧なまま募集を開始
 ・ インターンや会社説明会を行うも、動機形成につながらない
 ・ 魅力がうまく伝えられず、競合他社に流れてしまう
 ・ 選考のプロセスに一貫性がなく、辞退率が高い

といったように、各フェーズの断片的な課題の背後には、採用全体を戦略的に設計していないことによる構造的な問題が潜んでいるのです。

戦略なき採用活動のリスク

採用活動に戦略がない状態は、「目的地が曖昧なまま車を走らせている」のと同じです。短期的には母集団が集まったとしても、本当に必要な人材を確保できない、あるいは早期離職を招いてしまうといったリスクが高まります。

特に以下のような問題が起こりやすくなります。

 ・ ターゲットと施策が噛み合わず、訴求が届かない
 ・ 面接基準や選考ステップに一貫性がなく、辞退・ミスマッチが発生
 ・ 関係者(人事・現場・経営陣)の認識がズレ、社内の納得感が得られない
 ・ 採用活動の振り返り・改善ができず、再現性が低い

採用活動は、マーケティングと同様に【設計 → 実行 → 改善】のサイクルが必要であり、それがなければ、施策の精度も、組織の成長も安定しません。

新卒採用にこそ『設計と一貫性』が必要な理由

新卒採用は、中途採用と比べて接点形成から内定承諾までのプロセスが長く、複雑です。

そのため、一貫性のある設計がなければ、動機形成や選考通過率、内定承諾率に大きな差が生まれます。

たとえば、

 ・ 早期接点で魅力を伝えても、その後のフォローが弱ければ離脱する
 ・ 選考フローの中で伝えるメッセージに一貫性がないと、違和感を持たれやすい
 ・ 選考ステップや評価ポイントが明確でなければ、現場の判断がブレる

このように、一貫性のない採用体験は、学生の不安や不信感につながりやすく、優秀層ほど他社に流れてしまいます。

新卒採用こそ、戦略的に設計された採用ファネルと、各接点での意図的なコミュニケーション設計が必要不可欠なのです。

■あわせて読む
「新卒採用のメリットとは?企業が今こそ取り組むべき理由と成功のポイント」
「新卒一括採用のメリット・デメリットとは?成果につなげるための戦略的な活用法を解説」

【新卒採用に関するご相談・お問い合わせはこちら】

成果につながる新卒採用戦略の立て方【5つのステップ】

成果につながる新卒採用戦略の立て方

新卒採用を成功させるには、「とにかく母集団を集める」や「なんとなくインターンを開催する」といった従来型の施策に頼るのではなく、目的と一貫性を持った戦略設計が求められます。

ここでは、Oz linkが実際に採用支援を行う際にも活用している、戦略的な採用設計の5ステップをご紹介します。

マーケティングの思考を応用し、ターゲットや訴求軸の明確化からチャネル設計、運用体制までを論理的に整理できる設計手法です。

STEP1:WHO設計(ターゲットの明確化)

採用戦略の起点となるのが、「誰を採用したいのか(=WHO)」を明確に定義することです。

このステップを曖昧にしたまま進めると、すべての施策が的外れになり、結果的にミスマッチや早期離職を招きやすくなります。

具体的には、以下のような観点からターゲット学生を言語化します。

 ・ 価値観や志向性(例:変化を楽しむ、主体的に動ける、素直に学べる)
 ・ 行動特性(例:課題解決志向、自走力、巻き込み力)
 ・ スキルやバックグラウンド(例:プレゼン経験、海外経験、データ分析力)
 ・ カルチャーフィット(例:当社の理念や組織文化に共感できる)

Oz linkでは、ペルソナ設計や採用コミュニケーションの流れの整理を通じて、表面的な属性にとどまらない「活躍人材像」を構築。

これにより、訴求軸やチャネル選定も一貫性ある形で設計できます。

STEP2:WHAT設計(求める成果・役割の定義)

「WHO(誰を採用したいか)」を明確にしたら、次に必要なのが「WHAT(どんな成果を求めるか)」の設計です。この段階では、採用した人材が入社後にどのような成果を上げるべきか、どのような役割を担うのかを定義します。

具体的には、以下のような要素を設計します。

 ・ 業務内容・職務内容の明確化:新卒がどのポジションでどのような業務を担当するのか
 ・ 求める成果の定義:どのような目標やアウトプットを期待するのか(例:売上目標、プロジェクト推進)
 ・ スキルや経験の期待値:採用後にどのようなスキルを身につけて欲しいか、どのレベルで活躍できるか

Oz linkでは、この「WHAT設計」を企業の成長戦略や長期的なビジョンにリンクさせていきます。

新卒採用は単なる人員補充ではなく、将来のコアメンバーとして育てるための“投資”という視点で成果と役割を設計するのです。

【人材採用に関するご相談・お問い合わせはこちら】

STEP3:採用ファネルとチャネル設計(接点・体験設計)

新卒採用において、母集団を集めるだけではなく、ターゲットとどのように接点を持ち、どんな体験を提供するかが鍵です。そのために重要なのが、採用ファネルを設計し、各段階での適切なチャネル選定と学生との接点作りです。

採用ファネルは、学生が「知る」「興味を持つ」「応募する」までの段階を整理したもの。このファネルを元に、以下のようなチャネルと接点設計を行います。

 ・ 認知・関心段階
   学生がまず自社を知るきっかけとなる施策を設計します。
   例)SNS、合同説明会、就職イベント
 ・ 興味・検討段階
   具体的な情報提供や企業理解を深めてもらうための施策です。
   例)会社説明会、社員との交流会、インターンシップ
 ・ 応募段階
   実際に応募してもらうための施策です。
   例)エントリーシート、選考フローの案内、応募者特典

Oz linkでは、ターゲット学生に対して効果的な接点を提供し、段階ごとに適切な情報と価値を伝える施策設計を行っています。

また、学生が実際に企業との接点を持ったときに感じる「採用体験の質」にも注力し、応募者の心を動かす体験設計を重視しています。

STEP4:訴求軸とコミュニケーション設計

新卒採用において、自社の魅力をどのように伝えるかは非常に重要です。学生が企業を選ぶ際、単に「仕事内容が面白そう」という理由だけではなく、企業のビジョン・文化・価値観への共感や、働くことによる成長・貢献の機会も大きな要素となります。

そのため、採用戦略における訴求軸を明確にし、それをどのチャネルでどのように伝えるかを設計する必要があります。

具体的な施策としては以下のようなものが考えられます。

 ・ 企業の価値観やミッションを強調するコンテンツ設計
   パーパスや価値観を明確に示し、学生に自社の「存在意義」を伝える
 ・ キャリアパスの提示
   新卒社員がどのように成長できるかを伝えるコンテンツ(例:社員インタビュー、成長事例)
 ・ 学生の期待に応える体験の提供
   実際の業務体験や社員との交流を通じて、企業理解を深めてもらう機会を作る

Oz linkでは、採用ブランディングをマーケティング視点で設計し、訴求内容やメッセージが学生に響く形で伝わるようにデザインします。

また、各チャネルで伝えるメッセージに一貫性を持たせることで、採用活動全体における「共感」を生み出します。

【新卒採用に関するご相談・お問い合わせはこちら】

STEP5:KPI設計と運用体制づくり

新卒採用戦略を成功に導くためには、「どのような指標で成果を測るか(KPI)」を明確にし、その進捗を定期的に追うことが重要です。単に「採用人数が達成された」ではなく、各フェーズでの質の向上や、プロセスの効率化にも目を向ける必要があります。

KPI設計におけるポイントは以下の通りです:

 ・ 応募者数(全体数/ターゲット層別)
 ・ 選考通過率(書類選考通過率・面接通過率など)
 ・ 辞退率(内定辞退率、内定承諾率)
 ・ 母集団の質(応募者のスキルやカルチャーフィット度)
 ・ 採用後の定着率(入社後のパフォーマンスや離職率)

また、KPIを設定した後は、その運用体制を整えることも重要です。

Oz linkでは、戦略設計と連動した実行体制を作り、定期的な進捗確認と改善提案を行うPDCAサイクルの構築をサポートします。その結果、戦略が「形」だけで終わらず、実際の成果に結びつく仕組みができあがるのです。

■あわせて読む
「採用戦略とは?成功企業が実践する5つの基本ステップと設計フレームを解説」
「新卒採用の手法を徹底解説|時代に合った戦略で優秀な学生を惹きつける方法とは?」

戦略に基づく施策展開のポイント(インターン/説明会/選考)

戦略に基づく施策展開のポイント

新卒採用戦略の設計が整った後は、その戦略を実際に施策として展開し、学生との接点を増やすことが必要です。

しかし、単に「インターンシップ」「会社説明会」「選考」といった施策を実施するのではなく、戦略的に設計された採用体験を通じて、学生に自社の魅力を伝えることが重要です。

以下に、各施策をどのように戦略と連動させるかを解説します。

インターンシップ設計:体験価値の差別化と動機形成

インターンシップは、学生に自社の仕事や文化を実際に体験してもらう絶好の機会です。戦略に基づき、単なる体験提供にとどまらず、「なぜその業務が重要か」「自社で学び成長できる理由」を学生に伝える設計が求められます。

 ・ 実践的な業務課題を提供
   学生が実際の業務に近い課題やプロジェクトに取り組むことで、事業理解を深める
 ・ 企業理念やビジョンに触れる
   インターンシップの中で企業文化や価値観を学生に伝え、共感を得る
 ・ フィードバックを通じた学びの提供
   学生が自己成長を実感できるようなフィードバック体制の設計

Oz linkでは、インターンシップを単なる体験の場ではなく、企業の魅力を伝え、未来のコアメンバーを育成する場として設計支援を行っています。

説明会コンテンツ設計:自社の魅力を「言語化・構造化」する

会社説明会は学生に企業の価値を伝える重要な場ですが、魅力を伝えるだけではなく、学生が自社で働くイメージを持ち、強い共感を得ることがポイントです。

具体的には以下のポイントに注力して設計します:

 ・ 企業のビジョンとミッションの明確化:学生が共感できるように、企業の存在意義やパーパスを強調
 ・ 社員との交流機会を提供:実際に働いている社員との座談会や質疑応答で、実践的な体験談をシェア
 ・ キャリアパスや成長機会の提示:学生が自社で成長できるイメージを持てるように、キャリアパスや育成制度を具体的に説明

Oz linkでは、学生に企業の真の魅力を「構造化して伝える」方法を重視し、訴求力の高い説明会コンテンツ設計を支援しています。

選考プロセス設計:スピード・納得感・魅力づけのバランス

選考は企業と学生の相互理解を深める場であり、スピード感と納得感を両立させることが不可欠です。選考が長引けば学生が離れていく可能性があり、逆に急ぎすぎると候補者が適切に評価されない恐れもあります。

以下の要素をバランスよく設計することが重要です:

 ・ 選考フローの明確化:選考プロセスを透明にし、学生に安心感を与える
 ・ 迅速なフィードバック:学生が結果を早く知り、選考結果に納得できるよう、選考後即座のフィードバックを実施
 ・ 企業の魅力を伝える時間:選考過程でも自社の魅力や成長機会をしっかり伝える

Oz linkでは、選考フローにおける学生と企業の双方にとって納得感のある選考プロセスの設計を支援し、効率的で透明性のある採用活動を実現します。

【新卒採用に関するご相談・お問い合わせはこちら】

Oz linkが支援する新卒採用の全体設計とは

Oz linkが支援する新卒採用の全体設計とは

新卒採用は、単に「学生を集めて面接を実施する」だけではなく、企業の未来を担う人材を戦略的に見極め、確保する重要なプロセスです。

Oz linkでは、採用戦略の設計から実行・改善までを一貫して支援し、企業が目指す組織像に合った人材を効率的に採用できるようサポートしています。

そのために、以下の要素を重視して新卒採用の全体設計を行っています。
 

・ 企業の経営戦略に基づいた採用戦略の立案:事業計画や組織目標を理解し、それに基づいて採用戦略を設計
・ 採用ターゲットの明確化:ペルソナ設計を通じて、企業に最適な人材像を明確に定義
・ 施策の連動と一貫性:インターンシップ、会社説明会、選考の各段階が連携し、学生のエンゲージメントを高める戦略的施策設計
・ 運用支援とPDCAサイクル:採用活動の進捗を数値化し、定期的に改善を行いながら採用活動を進める

Oz linkでは、マーケティング思考を活かした採用戦略設計を実践し、採用活動を単なる「人員補充」ではなく、企業の成長に寄与する戦略的投資として位置づけます

【新卒採用に関するご相談・お問い合わせはこちら】

戦略から施策実行・改善までを一貫して支援

採用活動の成功には、戦略設計とその実行、さらにその後の改善が不可欠です。戦略だけを立てても、実行や改善が伴わなければ、採用活動は単なる「絵に描いた餅」に終わってしまいます。

Oz linkでは、戦略設計から実行、そしてPDCA(計画・実行・確認・改善)を回しながらの改善支援を一貫して提供しています。これにより、採用活動の質と成果を継続的に高めていきます。

具体的には、以下のような支援を行います:

 ・ 戦略設計:企業のミッション・ビジョンに合ったターゲット設計、採用メッセージの言語化、選考プロセスの設計
 ・ 施策実行:インターンシップ設計、採用イベントの開催、選考フローの実施・管理
 ・ 改善提案と最適化:定期的な進捗確認とデータ分析を基にした改善点の抽出・実行

戦略設計の段階から実行段階まで、採用活動が「一貫して機能する仕組み」を整えることが、Oz linkの強みです。これにより、採用活動の質や応募者の満足度を最大化し、企業の成長に貢献できる人材を確保します

【新卒採用に関するご相談・お問い合わせはこちら】

まとめ|成果を出す新卒採用戦略は、戦略×実行×改善のサイクルで確実に実現

まとめ|成果を出す新卒採用戦略は、戦略×実行×改善のサイクルで確実に実現

新卒採用の成功には、単なる「母集団の確保」や「選考のスピードアップ」だけでは不十分です。重要なのは、採用戦略を明確に設計し、その戦略に基づいて施策を実行し、さらにPDCAサイクルを回して改善を繰り返すことです。

Oz linkでは、戦略設計から実行・改善までを一貫して支援することにより、採用活動を「単なる業務」ではなく、組織成長に貢献する重要な施策として位置付けています。

また、マーケティング視点を取り入れた採用戦略設計により、効率的で効果的な採用が可能になり、優秀な人材を安定的に確保することができます。

採用活動における「戦略×実行×改善」のサイクルを確実に回すことで、新卒採用を企業の成長に繋がる力強い基盤にすることができるのです。

Oz linkでは新卒採用に関する無料相談も実施しています。もし、戦略的な新卒採用を実現したいとお考えであれば、まずはお気軽にご相談ください。お客様のニーズに合わせた最適なプランをご提案いたします。

■あわせて読む
『新卒採用を成功させる中小企業の共通点とは?課題と解決策を詳しく紹介』
『新卒採用の手法を徹底解説|時代に合った戦略で優秀な学生を惹きつける方法とは?』
『採用ターゲットの決め方3ステップ|意味・メリット・注意点を解説』
『2027年卒に向けた新卒採用トレンドとは?企業が押さえるべき最新動向と実践ポイント』
『新卒採用の単価とは?費用相場とコスト削減の考え方を解説』
『新卒採用における母集団形成の重要性と成功のための戦略』
『新卒採用の広告戦略とは?応募につながる伝え方と採用までの流れを解説』
『【2025年版】デジタルマーケティングコンサルならOz link|戦略設計から実行・改善まで一気通貫で支援』
『【2025年版】ブランディング会社ならOz link|競争優位性を確立するための最適支援』
『中小企業の集客を成功させる方法とは?低予算でも成果を出す戦略と実践施策を解説』
『新卒一括採用のメリット・デメリットとは?成果につなげるための戦略的な活用法を解説』

About me
この記事を書いた人

Oz link

Oz link 編集部

デジタル戦略を中心にクライアントを成功へ導くマーケティングコンサルティングエージェンシー株式会社Oz link(オズ・リンク)。顧客起点の科学的マーケティングを一気通貫で支援することで、企業の持続的な成長を実現します。ブランディングやマーケティング全般、プロモーションや営業活動における課題解決をサポートします。まずはお気軽にご相談ください。

> ご相談・お問い合わせはこちら
> Oz link Group執行役員CMOのX
© 2025 Oz link Inc.