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新卒採用の手法を徹底解説|時代に合った戦略で優秀な学生を惹きつける方法とは?
近年、新卒採用を取り巻く環境は大きく変化しています。
学生の就職観が多様化する中、企業は「どの手法で」「どんなターゲットに」「何を伝えるか」を戦略的に設計しなければ、優秀な人材を獲得することが難しくなってきました。
「とりあえず採用広報を強化する」「合同説明会に出る」といった従来のやり方だけでは、思うような成果を得ることができません。
そこで本記事では、代表的な新卒採用手法を整理した上で、マーケティング視点から“成果を生む採用戦略”の考え方を解説します。
Contents
新卒採用の重要性とは?
新卒採用は、単なる人員補充の手段ではありません。企業の未来を形作る「戦略的投資」としての側面を持ち、経営・組織・ブランドの3つの観点から非常に重要な活動といえます。
採用は経営戦略そのもの
どんなに優れた経営戦略を描いても、それを実行する“人”がいなければ、ビジネスは前に進みません。中でも新卒採用は、自社の理念やビジョンをゼロベースで伝えられる貴重なタイミングです。価値観の共有ができるかどうかは、長期的な戦力育成に直結します。
また、学生はまだ社会を知らない「真っ白な存在」です。その分、企業のメッセージを最もピュアに受け取ってくれるため、理念浸透や組織文化作りの観点からも新卒採用は極めて効果的です。
代表的な新卒採用手法一覧
新卒採用における施策は、年々多様化が進んでいます。特に、採用ターゲットの仕事観や情報収集行動が変化していることから、従来の手法だけでは十分な成果を得にくくなっているケースも見受けられます。
そこで以下では、現在多くの企業で活用されている主な新卒採用手法を整理し、それぞれの特徴や活用ポイントをご紹介します。採用戦略を設計する上での基礎知識として、貴社の課題や目的に合った手法選定の参考にしていただければ幸いです。
1. 学内セミナー/合同会社説明会
大学主催や外部企業が開催するイベントに出展する形で、学生と出会うスタンダードな手法です。短期間に多くの学生と接触できる反面、他社との競争も激しいため、ブース設計や説明内容の工夫が求められます。
2. 自社説明会/会社説明会
企業が独自に開催する説明会は、自社の魅力をより深く伝えられる場として重要です。インターン参加者やスカウト経由の候補者を中心に設計することで、母集団の質を高めることが可能です。
3. インターンシップ
学生との接点づくりから選考までを一貫して設計できる手法。短期インターンでは広く接点を持ち、長期インターンでは業務体験を通して企業理解と動機形成を進められます。
弊社 Oz link(株式会社オズ・リンク) の採用コンサルティングでも、インターンは戦略設計の重要な柱としています。
4. リファラル採用(社員紹介)
社員や内定者の紹介を通じて採用につなげる方法で、カルチャーフィットの高い人材に出会いやすいのが特徴。
社員の紹介だからこそ、選考前から信頼関係が築かれやすいというメリットがあります。
5. ダイレクトリクルーティング(スカウト型)
逆求人型サイトやSNSを活用し、企業側から積極的に学生にアプローチする手法。
近年ではZ世代の学生に対して特に有効であり、「興味喚起から惹きつけまで」を個別に設計する必要があります。
6. 採用イベント・座談会・就活支援サービス
特定テーマの小規模イベントや座談会形式のコンテンツを通して、学生との関係性構築を行う方法です。
学生の就活軸に合わせたテーマ設計ができれば、志望度を高めやすくなります。
7. SNS採用/オウンドメディアリクルーティング
Instagram、X(旧Twitter)、LinkedInやWantedlyなどを活用し、企業の日常や働く人の姿を発信することで、自然な共感を生む手法。
Oz linkのようにマーケティングに強い企業では、戦略的なSNS活用が成果を左右することもあります。
8. エージェント・人材紹介サービス活用
新卒エージェントを活用して、面談→推薦→選考というフローを設計する手法。プロの視点で学生のマッチングが行われるため、動機形成や歩留まりの向上が期待できます。
【最新トレンド】トレンド学生の行動・志向性の変化
新卒採用において成果を出すためには、ターゲットとなる学生の価値観や行動パターンを正確に捉えることが欠かせません。
特にZ世代と呼ばれる学生層は、これまでの世代とは異なる仕事観を持っており、それに応じた採用戦略の見直しが求められています。
自己実現・共感・個性重視の傾向が加速
近年の学生は、給与や福利厚生といった条件面だけでなく、企業理念やミッション、社員の人柄といった「共感性」を重視する傾向が強まっています。働く目的を「自分の価値観と合うかどうか」で判断する学生が増えており、企業としては一貫したメッセージ発信や価値観の可視化が必要不可欠です。
また、「どの会社で働くか」よりも、「どんな人と、どんな想いで働けるか」を重視する傾向も見られます。
そのため、選考の各プロセスで理念や文化を体感できる場を設けることが、動機形成に直結する要素となります。
スカウト型やSNS経由の接点が主流に
学生の情報収集手段も多様化しており、ナビサイト中心だった時代に比べて、ダイレクトリクルーティングやSNS経由での企業接点が拡大しています。
InstagramやX(旧Twitter)、LinkedInやWantedlyといったプラットフォームを通じて、社員の声や企業文化を日常的に発信する取り組みは、企業理解とエンゲージメントの向上につながります。
さらに、選考開始のタイミングも早期化しており、大学3年生の夏~秋頃から学生との初期接点を持つ企業が増加しています。
自社に合った学生と早い段階で関係性を構築するには、複数のチャネルを組み合わせた戦略的な母集団形成が重要です。
■あわせて読む
『新卒採用における母集団形成の重要性と成功のための戦略』
Oz linkが提案する採用成功のための「3ステップ」
新卒採用で成果を上げるためには、個別の施策を単発で実施するのではなく、戦略に基づいた一貫性のある設計が求められます。
Oz linkでは、マーケティング視点を取り入れた採用設計により、「WHO(誰に)・WHAT(何を)・HOW(どのように伝えるか)」を明確にした3ステップの支援を行っています。
【Step 1】WHO|誰を採用すべきか
最初に設計すべきは、どのような人材を採用するのかという「WHO」の部分です。
新卒採用では、学歴やスキルだけでなく、組織との親和性や将来的な成長性を含めた多面的な視点での見極めが重要です。特に、「スタンス」「ポータブルスキル」「テクニカルスキル」「リテラシー」といった観点から、企業文化に合致し、長期的に活躍が期待できる人材を見定める動きが強まっています。
さらに、求職者の価値観や行動特性に応じて、メッセージや選考体験を最適化することで、志望度の高い候補者との接点を増やすことが可能になります。
このように画一的な対応ではなく、個々の特性に合わせたコミュニケーション設計が、質の高い母集団形成に直結するのです。
【Step 2】WHAT設計|何を伝えるか
次に重要となるのが、学生に対して「WHAT(何を伝えるべきか)」を整理することです。
Oz linkでは、「目標の魅力」「活動の魅力」「風土の魅力」「特権の魅力」といった、自社の持つ価値を要素分解し、ターゲットに響く形で優先順位をつけて発信する設計を行います。
このステップでは、競合となる企業の訴求軸を把握し、ポジショニングを明確にすることもポイントです。学生の意思決定の軸に合わせて、自社の魅力が自然に比較優位となるようなメッセージ設計を行います。
さらに、伝えるメッセージの信頼性を高めるためにバリュープロポジション(顧客のニーズを満たし、かつ競合他社では提供できていない独自の価値)を明確にし、理念や風土だけでなく、制度や事例、社員の声といった具体的な根拠に基づいた情報を組み込みます。
【Step 3】HOW|どのように伝えるか
最後に、ターゲットに向けてどのような手段・タイミングで魅力を伝えるか「HOW」を設計します。
Oz linkでは、インターンシップや会社説明会、選考中の社員面談など、接点ごとに伝える内容を段階的に分け、「この会社をもっと知りたい」と思わせるストーリー設計を行います。
学生の情報感度や就活フェーズを踏まえて、一人ひとりに最適なタイミングで最適なメッセージが届くよう、シナリオ型の採用設計を支援。戦略的な情報設計とタイミングの最適化により、エントリー率・選考通過率・内定承諾率の向上を実現します。
Oz linkのアプローチのポイント
新卒採用を支援する企業は数多く存在しますが、Oz linkでは「マーケティング視点による採用戦略設計」を強みに、他社とは異なるアプローチで成果につながる支援を行っています。
単なるアドバイス提供にとどまらず、戦略立案から施策の実行、PDCAまでを一貫して支援できる点が大きな特長です。
マーケティング起点の採用設計を実現
採用活動を“広報”や“ブランディング”として捉えるだけでなく、「誰に・何を・どのように訴求するか」というマーケティングの基本原則に基づいて戦略を設計しています。
求職者のインサイトを定性・定量の両面から分析し、ポジショニングやメッセージを設計することで、競合他社との差別化を明確にします。加えて、インターン・会社説明会・面接といったタッチポイントごとに一貫性を持たせることで、志望度の高い候補者を計画的に惹きつけていきます。
施策実行フェーズまで伴走支援
戦略設計に加えて施策実行フェーズにも深く関与しています。
会社説明会・インターンの設計、クリエイティブ制作、SNS・広告運用まで、現場で実際に「どう伝えるか」「どのように動機を形成するか」といった実務支援を行うことで、理想論だけでは終わらない実践的な支援を提供しています。
また、各フェーズで得られるデータを基にした改善提案も行い、採用活動全体の精度向上と最適化を図ります。
まとめ|自社に合った手法を選び、戦略的に実行しよう
新卒採用において成果を出すためには、「手法の多さ」や「話題性のある施策」を追いかけるだけでは不十分。重要なのは、自社の採用目的・ターゲット人材・組織のビジョンに合致した設計を行い、各施策に一貫性を持たせて実行していくことです。
採用は単なる人員補充ではなく、企業の未来を担う人材との出会いの場であり、理念や文化を体現する仲間づくりでもあります。そのためには、企業の魅力をただ列挙するのではなく、誰に向けて・どんな順番で・どのように伝えるのかを戦略的に組み立てる必要があります。
弊社Oz link(株式会社オズ・リンク)では、マーケティング支援の知見を活かし、「ターゲット設計(WHO)」「メッセージ設計(WHAT)」「施策・接点設計(HOW)」という3つの軸で採用活動を構築します。
さらに、会社説明会・インターンの設計、クリエイティブ制作、SNS・広告運用まで、採用実務の伴走支援も行い、戦略の実行力を高めます。
変化の激しい採用市場においては、「感覚や前例」だけに頼るのではなく、データと顧客志向に基づいた設計と検証が必要です。新卒採用を、組織を成長させる経営戦略の一部として再定義し、成果につながる仕組みを一緒につくっていきませんか。まずはOz linkまで、お気軽にお問い合わせください。
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『新卒採用のメリットとは?企業が今こそ取り組むべき理由と成功のポイント』
『採用ブランディングとは?企業の魅力で人材を惹きつける戦略と成功のポイント』
『2027年卒に向けた新卒採用トレンドとは?企業が押さえるべき最新動向と実践ポイント』
『新卒採用の単価とは?費用相場とコスト削減の考え方を解説』
『中小企業の採用成功のポイントとは?限られたリソースで理想の人材を確保する方法』
『新卒採用における母集団形成の重要性と成功のための戦略』
『新卒採用の広告戦略とは?応募につながる伝え方と採用までの流れを解説』
『採用ターゲットの決め方3ステップ|意味・メリット・注意点を解説』
『【2025年版】デジタルマーケティングコンサルならOz link|戦略設計から実行・改善まで一気通貫で支援』
『【2025年版】ブランディング会社ならOz link|競争優位性を確立するための最適支援』
About meこの記事を書いた人
Oz link 編集部
顧客起点の科学的マーケティングを一気通貫で支援し、企業の持続的な成長を実現するマーケティングコンサルティング・採用コンサルティング企業「株式会社Oz link(オズ・リンク)」。ブランディングやマーケティング全般、プロモーションや営業活動、人材採用/インターンシップ設計における課題解決をサポートします。まずはお気軽にご相談ください。
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