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マーケティング戦略と経営戦略|違い・関係性・実践方法を徹底解説
企業が持続的に成長するためには、経営戦略とマーケティング戦略を別々のものとして扱うのではなく、連動させて設計することが欠かせません。しかし現場では、この2つが独立して進み、経営の意思決定とマーケティング活動の方向性が噛み合わないケースも多く見られます。
経営戦略は「企業がどこへ向かうのか」を定める羅針盤であり、マーケティング戦略は「その目的地にどう到達するか」を設計する地図の役割を担います。この2つが一致していないと、市場での競争力や提供価値の一貫性が弱まり、成果につながりにくくなります。
一方、両者を連動させて設計すれば、ターゲットの明確化、事業ドメイン(事業を展開する領域)の強化、LTV(顧客生涯価値)の最大化など、企業全体の成果に直結する効果が期待できるのです。
そこで本記事では、経営戦略とマーケティング戦略の違いと共通点、両者を連動させる重要性、実践的なフレームワークや進め方までをわかりやすく解説します。
Contents
- 1 マーケティング戦略とは?|定義と基本構造
- 2 経営戦略とは?|マーケティングとの違いと重なり
- 3 マーケティング戦略と経営戦略の連動が求められる背景
- 4 戦略設計に活用できるフレームワーク
- 5 経営とマーケティングをつなぐ5つの実践ステップ
- 6 経営戦略とマーケティング戦略についてよくある質問(FAQ)
- 6.1 Q1. 経営戦略とマーケティング戦略の一番大きな違いは何ですか?
- 6.2 Q2. 経営戦略・事業戦略・マーケティング戦略は、どの順番で考えるべきですか?
- 6.3 Q3. マーケティング戦略は、経営にどのような影響を与えますか?
- 6.4 Q4. 経営戦略を見直すべきタイミングはいつですか?
- 6.5 Q5. マーケティング戦略は、どのフレームワークから取り組むのが良いですか?
- 6.6 Q6. 中小企業でも、経営戦略とマーケティング戦略を分けて考えるべきでしょうか?
- 6.7 Q7. 経営とマーケティングの連携がうまくいかない主な原因は何ですか?
- 6.8 Q8. まず何から手を付ければよいか迷っています。どこから始めるべきですか?
- 7 まとめ|マーケティングは経営そのものである
マーケティング戦略とは?|定義と基本構造
マーケティング戦略とは、顧客価値を軸に「売れる仕組み」を設計するための全体方針です。単なる広告施策や集客のことではなく、誰に・何を・なぜ届けるのかを明確にし、企業が継続的に成果を出すための構造そのものを指します。
企業が置かれた市場環境、顧客の行動、競合状況、提供価値の強みなどを踏まえ、事業を成長させる最適な方向性を定めることがマーケティング戦略の役割です。
定義:マーケティング戦略とは?
マーケティング戦略とは、以下の要素を組み合わせながら、事業成長のために最適な市場アプローチを決めることをいいます。
・自社が提供できる独自価値(ベネフィット)を設計する
・競合と比較した競争優位の切り口を定める
・市場で成果を最大化するための方向性を決める
マーケティング戦略は、現場の施策選びではなく、企業の持続的成長をつくるための上位概念として位置づけられるのです。
マーケティング戦略の基本構造
マーケティング戦略は、一般的に次の3階層で構成されます。
1. 市場の理解(外部環境)
市場規模、トレンド、ニーズ、競合構造などを把握し、勝てる領域を見定めます。
2. ターゲットと提供価値の設計(WHO / WHAT)
誰に何を届けるかを定義し、自社の強みや差別化軸を明確にします。
3. アプローチ方法の選定(HOW)
4P(Product / Price / Place / Promotion)やカスタマージャーニーを整理し、戦略を具体的な施策へ落とし込みます。
この3つが一貫して設計されているほど、市場での成果につながりやすく、LTVやブランド価値の向上にも寄与します。
■あわせて読む
『【保存版】マーケティング戦略フレームワーク12選|STP・4P・SWOTを実務で使いこなす方法』
『LTVとは?マーケティングにおける意味と活用方法』
『カスタマージャーニーとは?顧客の心の動きを理解するマーケティング戦略』
経営戦略とは?|マーケティングとの違いと重なり
経営戦略は、企業が「どこへ向かうのか」を定めるための全体方針です。限られた経営資源(ヒト・モノ・カネ)をどこに集中すべきかを判断し、中長期的に企業価値を高めるための方向性を示します。
一方のマーケティング戦略は、経営戦略を実現するために「どの市場で、どの顧客に、どの価値を届けるか」を具体化する役割を担います。
定義:経営戦略とは?
経営戦略とは、企業の存在意義(ミッション・ビジョン)を踏まえ、競争環境の中で持続的に成長するための“企業全体の方向性”を決めることを指します。
以下のような問いに答えることで、経営戦略が構築されます。
・どの市場で戦うのか?(事業ドメイン)
・どの強みを軸に競争優位を築くのか?
・どの領域に経営資源を投下するのか?
経営戦略は、事業計画やマーケティング戦略の“上位概念”として位置づけられ、企業活動の一貫性を生み出すための基盤となるのです。
経営戦略の基本構造(上位からの分解)
経営戦略は、一般的に次の階層で整理されます。
1. MVV(Mission / Vision / Value)
企業の存在意義・将来像・行動基準を示す土台。すべての戦略はこの方向性に整合させる必要があります。
2. 経営戦略(コーポレート戦略)
企業全体としてどの領域を強化し、どの領域に投資するのかを決定するフェーズです。
■例:新規事業への投資、組織体制の変革、海外展開など。
3. 事業戦略
事業ごとに、どの顧客を狙い、どの価値で勝つのかを明確化する戦略です。STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)に近い構造で整理されます。
4. マーケティング戦略
事業戦略を実現するために、市場へのアプローチ方法(ターゲット、提供価値、4Pなど)を設計するフェーズです。
経営戦略と事業戦略を“実行可能な形に落とし込む”役割を担います。
■あわせて読む
『【保存版】マーケティング戦略フレームワーク12選|STP・4P・SWOTを実務で使いこなす方法』
『STP戦略とは?マーケティングの基本フレームをわかりやすく解説』
『マーケティングの4Pとは?意味・4Cとの違い・事例・活用方までわかりやすく解説』
経営戦略とマーケティング戦略の関係性
両者は別々の役割を持ちながらも、密接に影響し合います。
・経営で定めた事業ドメインに沿って、マーケティングが「勝てる領域」を具体化する
・マーケティングの顧客理解が、経営戦略の見直しに影響を与える
このように、経営戦略は“目的地”を示す羅針盤であり、マーケティング戦略は“到達までのルート”を描く地図と言えます。
マーケティング戦略と経営戦略の連動が求められる背景
経営戦略とマーケティング戦略は本来密接に結びつくべきものですが、昨今の市場環境の変化により、その重要性はさらに高まっています。
企業が継続的に成果を出すためには、経営が示す方向性と、マーケティングが担う市場アプローチを一体化する必要があります。
市場の変化に対応するための戦略的柔軟性
デジタル化の加速、顧客行動の多様化、競争環境の変化により、企業は従来以上に迅速な意思決定と戦略の柔軟性を求められています。経営レイヤーでの判断とマーケティング現場の動きが一致しなければ、環境変化への対応が遅れ、市場優位性を失うリスクが高まります。
・市場投入速度や施策の改善サイクルが競争力を左右
・経営と現場の戦略判断を統合することで実行速度が向上
顧客との関係性を深めるために
企業の成長には、新規顧客の獲得だけではなく、既存顧客との長期的な関係構築が不可欠です。LTV(顧客生涯価値)を最大化するためには、経営戦略が定める価値基準と、マーケティング戦略が設計する顧客接点の一貫性が必要です。
・顧客データを基にした施策が経営判断に還元される構造
・マーケと経営が一体化することでブランド価値が向上
競争優位性を持続させるための統合的アプローチ
競争優位を維持するには、単発の施策や短期的な成果だけでは不十分です。事業ドメインの選択、提供価値の明確化、差別化戦略など、経営レベルの判断をマーケティング活動に落とし込むことで、競争力の源泉を継続的に強化できます。
・差別化の軸を顧客体験全体に反映できる
・競合の模倣が困難な“戦略一貫性”を実現できる
このように、経営とマーケティングが連動することで、企業は外部環境の変化に強くなり、顧客から選ばれ続ける組織へと進化します。
戦略設計に活用できるフレームワーク
経営戦略とマーケティング戦略を一貫して設計するためには、「どの視点から現状を整理し、どの順番で意思決定するか」を揃えることが重要です。その際に役立つのが、フレームワークによる整理です。
ここでは、経営戦略レイヤーとマーケティング戦略レイヤーそれぞれで活用しやすい代表的なフレームワークを紹介します。
経営戦略のためのフレームワーク3選
経営戦略では、まず「外部環境」と「自社の現在地」を俯瞰し、どこで戦うべきかを見極める必要があります。その際に有効なのが、PEST分析・SWOT分析・3C分析の3つです。
PEST分析:マクロ環境から事業ドメインを見直す
PEST分析は、Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の4つの観点から、事業を取り巻くマクロ環境を整理するフレームワークです。

・新規事業の立ち上げや、中長期の投資判断を行うとき
・既存ビジネスの前提が環境変化で崩れていないか見直すとき
といった場面で、経営が「どの市場・領域に注力すべきか」を判断する材料になります。
SWOT分析:自社の強み・弱みと機会・脅威を整理する
SWOT分析は、自社の内部環境(Strength:強み、Weakness:弱み)と外部環境(Opportunity:機会、Threat:脅威)を掛け合わせて、戦略の方向性を検討するフレームワークです。

・自社の強みを活かせる市場はどこか
・避けるべきリスクや、投資を控える領域はどこか
といった問いに答えることで、経営資源をどこに集中させるべきかを明確にできます。
3C分析:顧客・競合・自社の関係性から勝ち筋を探る
3C分析は、Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つの視点から市場環境を整理するフレームワークです。

・どの顧客セグメントに注力するか
・競合と比べて、どの提供価値で優位に立てるか
・どのポジションが中長期的に有利か
といった視点で、事業ドメインや事業戦略を検討するベースになります。その上にマーケティング戦略(STPや4P)を重ねていくのが基本的な流れです。
■あわせて読む
『3C分析とは?マーケティング戦略への活かし方とPEST・SWOTとの違いを徹底解説』
『PEST分析とは?市場環境を把握する基本フレームワーク』
『SWOT分析とは?戦略設計に活かす基本フレームを徹底解説』
マーケティング戦略のためのフレームワーク3選
マーケティング戦略では、「誰に・何を・どのように届けるか」を具体化していきます。ここでは、STP分析・4P分析・カスタマージャーニーの3つを取り上げます。
STP分析:狙う市場とポジションを決める
STP分析は、Segmentation(市場の細分化)、Targeting(狙う顧客の選定)、Positioning(提供価値・立ち位置の定義)の頭文字を取ったフレームワークです。

・どの顧客層にフォーカスするかを明確にしたいとき
・自社サービスの「選ばれる理由」を整理したいとき
などに有効で、経営戦略で定めた事業ドメインの中で「どこで勝ちにいくか」を具体化する役割を担います。
4P分析:提供価値を施策レベルに落とし込む
4P分析は、Product(製品・サービス)、Price(価格)、Place(流通チャネル)、Promotion(プロモーション)の4つの視点から、提供価値をどのように市場へ届けるかを整理するフレームワークです。

・サービス内容や料金体系を見直したいとき
・販路やプロモーション施策の優先順位を決めたいとき
に活用することで、戦略レベルで決めた方針を、具体的なマーケティング施策へ落とし込むことができます。
カスタマージャーニー:顧客体験全体を設計する
カスタマージャーニーは、顧客が商品・サービスを認知してから購入・利用、継続に至るまでの一連のプロセスを「旅(ジャーニー)」として可視化するフレームワークです。

・どの接点で顧客が離脱しているのかを把握したいとき
・LTV向上のために、継続利用やファン化の体験を設計したいとき
に有効で、単発のキャンペーンではなく、顧客との長期的な関係性を前提としたマーケティング戦略の設計に役立ちます。
これらのフレームワークを「経営戦略レイヤー」と「マーケティング戦略レイヤー」で使い分けつつ、一貫したストーリーでつなげることが、戦略の質と実行力を高めるポイントです。
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『【保存版】マーケティング戦略フレームワーク12選|STP・4P・SWOTを実務で使いこなす方法』
『STP戦略とは?マーケティングの基本フレームをわかりやすく解説』
『マーケティングの4Pとは?意味・4Cとの違い・事例・活用方までわかりやすく解説
『カスタマージャーニーとは?顧客の心の動きを理解するマーケティング戦略
経営とマーケティングをつなぐ5つの実践ステップ
経営戦略とマーケティング戦略を連動させるためには、上位概念から一貫した流れで戦略を組み立て、施策レベルに落とし込むプロセスが必要です。
ここでは、企業が実務で活用しやすい5つのステップに整理して解説します。
1. 経営戦略|事業ドメインの言語化と見直し
まず、企業が「どこで戦うか」を定める事業ドメインを明確にします。これは、マーケティング戦略の前提となる最重要プロセスです。
・市場環境(PEST・SWOT)を踏まえた中長期の方向性の再整理
・経営資源の投下対象と優先順位の明確化
事業ドメインが曖昧なままマーケティングを進めると、ターゲット選定や提供価値の設計に一貫性が生まれません。戦略を貫く「軸」をつくる工程です。
2. マーケティング|市場環境分析
次に、市場・顧客・競合の視点から現状を整理し、自社が戦うべきポジションを明確化します。ここでは3C分析やデータ分析が活用されます。
・競合の提供価値・戦略・チャネルの把握
・自社の強み・弱みを踏まえたポジションの仮説づくり
この工程が不十分だと、「誰に」「何を」届けるべきかの判断がブレ、施策の効果も薄くなってしまいます。
3. マーケティング|戦略の設計(WHO / WHAT / WHY)
市場分析を踏まえて、以下の3つの要素を中心に、マーケティング戦略を設計します。
・WHO:誰に価値を届けるのか
セグメントの分解とターゲット選定(STP)に基づき、中心顧客を明確にします。
・WHAT:どんな価値を届けるのか
自社が選ばれる理由となる提供価値(ベネフィット)を定義します。差別化軸やブランドの方向性もここで決まります。
・WHY:なぜそれが顧客にとって価値なのか
顧客インサイトと提供価値の整合性を確認し、戦略全体の一貫性を高めます。
これらの「WHO / WHAT / WHY」の一貫性が、マーケティング施策の効果を左右します。
4. マーケティング|施策の立案・設計(HOW)
戦略をもとに、4P(Product / Price / Place / Promotion)やカスタマージャーニーを使って施策に落とし込みます。
・価格体系・収益モデルの最適化
・チャネル(Web / 店舗 / 広告 / 営業)の選定
・必要なクリエイティブ、LP、広告施策の設計
目標(KGI・KPI)を設定し、戦略との整合性があるかを確認しながら設計することが重要です。
5. マーケティング|施策の実行と改善(PDCA)
施策を実行し、データを活用しながら改善を繰り返します。ここでのフィードバックが、再び経営戦略のアップデートにもつながります。
・成果につながった要因/つながらなかった要因の分析
・戦略の方向性がズレていないかの点検
戦略と現場が循環する構造をつくることが、長期的な企業成長に不可欠です。
これらのステップを経営とマーケティングが共有することで、意思決定の一貫性が生まれ、企業全体の成果に直結する戦略運用が可能になります。
経営戦略とマーケティング戦略についてよくある質問(FAQ)
経営戦略とマーケティング戦略をどのように捉え、実務に落とし込めばよいかについて、よくいただく質問をまとめました。
Q1. 経営戦略とマーケティング戦略の一番大きな違いは何ですか?
経営戦略は「企業がどこへ向かうか」という全体の方向性を決める戦略であり、マーケティング戦略は「どの市場で、どの顧客に、どの価値を届けるか」を具体化する戦略です。
言い換えると、経営戦略が“目的地”と“航路”を決める役割、マーケティング戦略が“どのルート・手段で顧客に価値を届けるか”を設計する役割を担います。
Q2. 経営戦略・事業戦略・マーケティング戦略は、どの順番で考えるべきですか?
基本的には、次の順番で設計します。
① 経営戦略:企業全体としての方向性・事業ポートフォリオを決める
② 事業戦略:各事業ごとのターゲット市場・競争戦略を定める
③ マーケティング戦略:具体的な顧客・提供価値・アプローチ方法を設計する
この順番が逆転すると、個別施策が場当たり的になり、全社の方向性と現場のマーケティング活動が噛み合わなくなるリスクがあります。
Q3. マーケティング戦略は、経営にどのような影響を与えますか?
マーケティング戦略は「どの顧客から、どのように売上・利益をつくるか」を設計するため、以下のように経営に直接影響します。
・ブランド価値・認知度の向上による事業基盤の強化
・LTV向上による、中長期の投資余力の拡大
経営戦略で描いた成長ストーリーを、現実の数字に変えていく役割を担っていると言えます。
Q4. 経営戦略を見直すべきタイミングはいつですか?
次のようなタイミングでは、経営戦略や事業ドメインの見直しを検討することが多くなります。
・売上・利益が長期的に伸び悩んでいるとき
・新規事業への本格的な投資を検討しているとき
・M&A・組織再編など大きな構造変化があるとき
マーケティング活動の結果(顧客の反応・データ)も、経営戦略の見直しの重要な材料となります。
Q5. マーケティング戦略は、どのフレームワークから取り組むのが良いですか?
初めて本格的にマーケティング戦略を設計する場合は、次の順番がおすすめです。
① 3C分析:顧客・競合・自社の関係を整理する
② STP分析:どの市場で、どの顧客に、どのポジションで戦うかを決める
③ 4P分析:提供価値を商品・価格・チャネル・プロモーションに落とし込む
④ カスタマージャーニー:顧客体験全体の流れを設計する
経営戦略で定めた方向性と照らし合わせながら、これらのフレームワークを組み合わせて使うことが重要です。
Q6. 中小企業でも、経営戦略とマーケティング戦略を分けて考えるべきでしょうか?
中小企業の場合でも、「経営戦略(どこで戦うか)」と「マーケティング戦略(どうやって勝つか)」は分けて整理した方が効果的です。
ただし、実務上は経営者や少人数のチームが両方を兼ねるケースが多いため、ドキュメントや会議の中で「経営の意思決定」と「マーケティングのアプローチ」を意識的に区別しながら、一貫したストーリーを持つことが重要です。
Q7. 経営とマーケティングの連携がうまくいかない主な原因は何ですか?
よく見られる原因としては、次のようなものがあります。
・マーケティング側が「施策の話」から入り、経営の意図を十分に汲めていない
・共通言語(フレームワークやKPI)がなく、議論が属人的になっている
フレームワークを共通の土台として使いながら、「事業ドメイン」「ターゲット」「提供価値」といったキーワードで会話することが、連携の第一歩になります。
Q8. まず何から手を付ければよいか迷っています。どこから始めるべきですか?
いきなり施策の見直しに入るのではなく、次の順番で整理を始めることをおすすめします。
① 現在の事業ドメインとターゲット顧客を言語化する
② 顧客・競合・自社の現状を3Cで簡易的に整理する
③ 「誰に・何を・なぜ届けるのか(WHO / WHAT / WHY)」を1枚にまとめる
この土台ができていると、以降のマーケティング施策の優先順位づけや、経営会議での議論もスムーズに進めやすくなります。
まとめ|マーケティングは経営そのものである
経営戦略とマーケティング戦略は、「企業がどこへ向かうか」と「その目的地にどう到達するか」をつなぐ両輪です。どちらか一方だけでは十分な成果を生むことは難しく、両者を一貫したストーリーで設計することで、事業成長の再現性が高まります。
市場の変化が速い現代では、戦略の柔軟性と、顧客理解に基づく価値提供がより重要になっています。そのため、経営とマーケティングの役割を切り分けるのではなく、連動させる視点こそが企業成長の源泉になります。
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この記事を書いた人
Oz link 編集部
デジタル戦略を中心にクライアントを成功へ導くマーケティングコンサルティングエージェンシー株式会社Oz link(オズ・リンク)。顧客起点の科学的マーケティングを一気通貫で支援することで、企業の持続的な成長を実現します。ブランディングやマーケティング全般、プロモーションや営業活動における課題解決をサポートします。まずはお気軽にご相談ください。
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