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企業の将来を担う新卒人材を獲得するうえで、「広告」の活用がますます重要になっています。
かつてはナビサイトへの掲載だけで一定の成果が見込めた採用活動も、学生の情報接触が多様化した今では、ターゲットに適切に届く設計と、選考フロー全体を見通したシナリオが求められています。
近年では、待遇や知名度だけでなく、企業の価値観やビジョン、社員の人柄などを重視する学生が増えています。そうした変化に対応するためには、広告もまた単なる集客手段ではなく、「共感」を生む起点として機能することが求められます。
この記事では、新卒採用における広告の役割と種類、成果を上げるための設計ポイントについて解説し、マーケティング視点を取り入れた弊社Oz link(株式会社オズ・リンク)の具体的な支援内容までご紹介します。
Contents
新卒採用における広告活用の重要性
採用広報において広告は、単なる認知拡大の手段ではな戦略的な人材獲得の起点として極めて重要な役割を担っています。特に新卒採用においては、企業との最初の接点となることが多く、その第一印象が志望度やエントリー数に大きな影響を与えます。
広告によって届けるメッセージが、企業として「誰に来てほしいのか」「何を大切にしているのか」を的確に伝えることができれば、応募者とのミスマッチを防ぎつつ、初期段階から動機形成を進めることが可能になります。
表層的な企業紹介ではなく、理念・働き方・キャリアビジョンといった価値観の共有まで設計された広告であることが求められます。
また、現在の採用市場では、学生の情報収集手段が多様化しています。
求人媒体だけでなく、SNS広告や動画コンテンツ、採用特設サイトなど、さまざまなタッチポイントで情報に触れる中で、企業はどのようなストーリーをどのタイミングで伝えるのかを設計する必要があります。
広告は「母集団形成」と「志望度醸成」の双方を担う存在です。
だからこそ、採用戦略全体の中でどのように広告を位置づけ、何を伝えるのかを明確にすることが、新卒採用における成果を左右する鍵となるのです。
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従来型の採用広報では埋もれてしまう時代
採用活動において、かつて主流だったナビサイトへの掲載や合同説明会への出展といった従来型の手法では、成果につながりにくくなっています。
掲載企業が多く、伝える情報がテンプレート化しがちなこれらのチャネルでは、自社の個性や魅力が埋もれてしまい、学生に印象を残すのが難しい状況です。
さらに、就職活動における情報収集の手段も多様化しています。
SNSや動画コンテンツ、企業の採用オウンドメディアなどを活用して、自分に合った企業を見極めようとする学生が増えており、単に露出するだけでは、選ばれる理由をつくることはできません。
たとえば「若いうちから挑戦できる」「風通しの良い社風」といった言葉は、多くの企業が使っている表現です。学生からすれば「どの企業も同じように聞こえる」ため、印象に残りづらく、結果として他社と比較検討される際に埋もれてしまう要因となります。
このような背景から、採用広報には明確な差別化と設計力が求められているのです。
誰に、何を伝えるのかを明確にし、企業の世界観や価値観がにじみ出るクリエイティブで訴求することが、新卒採用成功のカギになります。広告もまた、「掲載すること」ではなく「伝えきること」を目的とした戦略的活用が重要です。
広告は「母集団形成」と「志望度醸成」の両輪
新卒採用における広告は、「学生を集めること」だけでなく、「選ばれる企業になること」を目的とした設計が欠かせません。
つまり、母集団形成と志望度醸成は広告の両輪であり、どちらか一方に偏った施策では、成果につながらないでのです。
まず、母集団形成の観点では、誰にどのチャネルでリーチするのかを明確にする必要があります。たとえばInstagram広告で自社の雰囲気を伝えつつ、採用LPに誘導してエントリーにつなげるなど、一連の流れを踏まえた設計が重要です。
次に、志望度醸成の観点では、接触後のコンテンツや体験がカギとなります。採用サイトや会社説明会、インターンといったコンテンツに一貫性を持たせることで、学生にとって企業の印象が明確になり、選考意欲の向上につながります。
広告を通じた最初の接点から、最終的な志望動機の形成までを意図的に設計すること。それが、広告を「戦略」として扱う企業が成果を出している共通点です。
新卒採用における広告媒体の種類と特徴
広告を用いた新卒採用では、媒体ごとにリーチの質や訴求の特性が異なるため、目的に応じたチャネルの選定が成果に直結します。
母集団形成を目的とするのか、志望度の醸成や認知度の向上を狙うのかによって、選ぶべき媒体や設計すべきコンテンツのあり方も変わってきます。
ここでは、代表的な新卒採用向け広告媒体とその特徴について整理します。
求人ポータルサイト|例:マイナビ・リクナビ
新卒採用における情報接点として長年活用されてきたのが、求人ポータルサイトです。
掲載によるリーチ量の多さが最大の特長であり、一定の母集団形成には有効です。一方で、競合企業と並列に表示されることが多く、差別化を図るのが難しいという課題もあります。
限られたスペースでいかに企業独自の強みや企業文化を打ち出せるかが、成果を左右します。媒体に依存するだけではなく、接触後の動線やフォロー施策と組み合わせた設計が重要です。
Web広告|例:SNS・検索・ディスプレイ広告
SNS広告(Instagram、X)や検索連動型広告(Googleなど)は、ターゲット学生の興味・行動に合わせたピンポイントな訴求が可能です。特に広告クリエイティブの自由度が高く、企業の世界観や雰囲気を視覚的に伝えることができるのが強みです。
また、属性や行動履歴に基づいて配信設定ができるため、特定大学群・地域・関心層などを絞ったアプローチが可能です。接触からエントリーまでの導線を広告設計段階で意識することにより、コンバージョン率の向上が期待できます。
オウンドメディアや採用特設サイト
自社が運営するオウンドメディアや採用特設サイトは、学生の志望度を高めるコンテンツ発信の場として重要です。
広告などで接触した後に、より深く企業理解を促す場として機能し、志望動機の醸成につながります。
社員インタビュー、仕事内容紹介、キャリアパス、社風を伝える動画など、ストーリー性あるコンテンツがエントリーへの納得感を生み出します。さらに、説明会予約やエントリーフォームへの動線を整備することで、認知から選考までの一貫した流れを構築できます。
広告運用で成果を上げるための3つポイント
採用活動における広告は、どのように運用するかによって、結果に大きな差が生まれます。
媒体を選び、広告を出すだけでは十分ではなく、誰に・どんな内容を・どのタイミングで届けるのかを設計することが成果に直結します。
特に、新卒採用においてはエントリーに至るまでの行動プロセスが複雑化しており、広告接触から選考参加までをスムーズにつなぐ工夫が求められています。
そこで以下では、採用広告の効果を高めるために意識すべき3つの視点をご紹介します。
1. ペルソナ設計と一貫したメッセージ
広告の設計においては、まず「誰に届けるのか」を明確にすることが重要です。
求める人材の価値観や行動傾向を踏まえたうえで、関心を持ってもらえるメッセージを設計することで、伝えたい内容が届きやすくなります。
たとえば、挑戦志向が高い層には裁量や成長環境を中心に、安心感を求める層には働きやすさやサポート体制を訴求するなど、相手に響く切り口を見極めることで、エントリーにつながる可能性が高まります。
2. 広告接触後の動線設計
広告に触れた後、どのように企業情報を知り、エントリーへと進むか。その一連の流れを設計することも大切です。
たとえば、広告から採用サイト、説明会予約、エントリーフォームへと自然につながる導線を整えることで、学生が迷わず行動を起こしやすくなります。
また、広告とその先のコンテンツで一貫性のあるメッセージやトーンを保つことで、企業への理解が深まり、志望度の向上にもつながります。
3. 広告のKPI設定とPDCA運用
広告の成果を正しく評価するためには、クリック率や応募数だけでなく、一次選考通過率や内定承諾率などの「質」に関わる指標も含めて運用することが有効です。
目標とする成果に対して、どの項目がボトルネックになっているかを可視化し、改善を重ねていくことで、広告の投資対効果は着実に高まっていきます。
計画(Plan)・実行(Do)・検証(Check)・改善(Action)のサイクルを地道に回すことが、持続的な採用成果につながります。
Oz linkの新卒採用広告支援の特長
採用活動に広告を活用する際、単なる母集団形成ではなく、広告接触からエントリー、そして内定承諾に至るまでの全体設計が重要です。
弊社Oz link(株式会社オズ・リンク)は、マーケティング領域で培った知見をベースに、新卒採用の広告戦略を設計。認知から動機形成、選考体験まで一貫したシナリオ設計によって、採用成果の最大化を支援しています。
以下では、Oz linkの広告支援が持つ3つの特長をご紹介します。
1. 会社説明会・インターン設計、制作、広告運用まで一気通貫
一般的に広告は「認知獲得」で終わりがちですが、Oz linkでは広告接触から内定までを一連の流れとして設計します。
単発のタッチポイントではなく、「どのような順番で何を見せ、どのように惹きつけていくか」というストーリーを重視しています。
たとえば、SNS広告で関心を持った学生を、採用特設サイトへ誘導し、そのまま選考付きインターンに接続するなど、動機形成までの一貫性ある導線を構築します。面接においても、広告で伝えたメッセージと齟齬がないよう設計されており、学生側の納得感や志望度が自然と高まる構成となっています。
また、候補者の選考状況に応じてメッセージを段階的に設計する「シナリオ型動機形成」も特徴のひとつです。
応募段階から最終面接にかけて、企業理解・共感・納得・決断という心理変化を支援する構成により、ミスマッチの少ない内定承諾につなげています。
2. 定性×定量の分析による広告最適化
広告施策の成果を左右するのは、配信後の分析と改善のスピードです。
応募者数やクリック率といった基本的な数値だけでなく、インターン参加後の態度変容や面接官評価といった定性情報も重視し、定性×定量の視点で広告施策を精緻に改善します。
たとえば、「広告経由で来た学生はエントリー率が高いが、一次選考の通過率が低い」といったデータから、訴求内容の見直しや対象属性の再設定を即座に行います。
広告に使うコピーやビジュアルも、応募者の行動特性や分析結果に基づきPDCAを回し、戦略的に更新されていきます。
また、広告の成果指標は応募数だけではなく、通過率・志望度・内定承諾率といった指標と連動させて評価するため、費用対効果の最大化だけでなく、「成果に直結する広告」へと磨かれていく点が大きな特長です。
3. ブランド価値を高める採用ブランディング
採用活動を企業ブランディングの一環として捉えています。
広告・SNSや採用サイト、インターン・面接に至るまでを統一したメッセージ設計で構成し、企業の理念・文化・働き方が一貫して伝わるように設計しています。
たとえば、広告では「若手の挑戦を歓迎する文化」を打ち出し、その後のインターンでは実際に若手社員が登壇して業務内容を紹介、さらに面接ではキャリア展望まで語る構成など、企業の魅力が体感を通して伝わる仕掛けをつくっています。
このようなプロセスにより、学生にとっては単なる「選考」ではなく「企業との関係構築の場」となり、企業への共感と志望度を高める採用体験が実現されます。
また、採用活動の発信が社外にも届くことで、広報・ブランド構築の相乗効果も期待できるのです。
まとめ|広告は採用戦略の「実行力」で差がつく
新卒採用において広告は、単なる広報手段ではなく、採用戦略全体を前に進める「実行力の要」です。
誰に、何を、どのように伝えるかを明確にしたうえで、広告を起点とした選考体験全体を設計できるかどうかが、成果を左右します。
媒体やクリエイティブだけに頼るのではなく、ターゲット設計・メッセージ開発・動線設計・選考体験まで一貫して考えること。それによって、応募者との間に納得感と信頼が生まれ、エントリーから内定承諾へとつながる確度が格段に高まります。
広告を「届ける」だけで終わらせず、採用におけるブランド体験の起点として捉えること。それが、これからの採用活動における競争優位性となるでしょう。
採用広告や採用戦略のご相談は、お気軽にお問い合わせください
「広告の活用方法に迷っている」「採用戦略全体の設計から相談したい」など、新卒採用に関するお悩みがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。
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About meこの記事を書いた人
Oz link 編集部
顧客起点の科学的マーケティングを一気通貫で支援し、企業の持続的な成長を実現するマーケティングコンサルティング・採用コンサルティング企業「株式会社Oz link(オズ・リンク)」。ブランディングやマーケティング全般、プロモーションや営業活動、人材採用/インターンシップ設計における課題解決をサポートします。まずはお気軽にご相談ください。
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